はと

昨日、学校に行きました。

空はネズミ色が広がっていて、とても寒かったです。

まさにどんよりって感じでした。

背が低くて少し年季の入った建物に挟まれた、広い道をずんずん進みます。

垂れる鼻水を啜り、地面のアスファルトの凸凹を靴底でなぞりながら、誰も聞いていないのに「うぇーい」と言いました。

顔を見上げ、乾燥して真っ白で真っ赤になった指先を噛みました。

僕、今赤ちゃんみたいになってるだろうなと思います。

人の気配を感じない一軒家を左に曲がる時、右手を見ると信号を待っている鳩が2羽いました。

信号が青になったら2羽ともぱたぱたと信号を渡りはじめました。

すごいなぁ賢いなぁと思いました。

鳩たちが僕の目の前まで歩いてきて、止まりました。

こちらを見ました。

いつのまにか空を厚く覆っていた雲は薄くなり、太陽の光がぴかぴかと差し込んできました。

辺りは一面、淡い黄色でした。